他人の目を気にせずにスポーツをするのが日本人は難しい

他人の言動に惑わされて自分の限界をつくってはならない
欧米の有名ブランドショップでは、本国以上に日本での売上げが高く、全世界における売上げの比率でも日本が一位を占めているというブランドが少なくない。

これは自分というものに対して自信が持てない人が、ブランドの持つ歴史や存在感という力を借りて、実物以上に自分をよりよく見せようという心理が働いているからだという。まさに「虎の威を借るきつね」とでもいったらいいだろうか。

たしかに、日本人は周りの目を意識しがちだ。他人からどう思われているか、どう評価されているかを気にして、行動を決めてしまうことがけっこう多い。このように自分なりの考えや行動の指針となる心のよりどころを持っていない人は意外と多いものだ。

しかし、その他人の視線や言動といったものは、あなたの人生に対してたった一つの責任も負ってくれるものではなく、きわめて無責任なものであるということを心得ておくべきだろう。 そうした無責任なものにあなたの人生が左右されることに、あなたは抵抗を覚えないだろうか。

自分の経験(学習や体験を含む)によって形成された自分自身の判断基準にしたがって行動していれば、自ずと結果はついてくるものだ。それが、実績という点では不十分な結果だと評価されても、少なくともあなたには達成感が残るはずだ。その達成感から、次のステップに向かうエネルギーが生まれる。あなたの持つ可能性はさらに広がるのである。


限界を突破するためのトレーニング
ファンの目を意識してプレーすることはプロスポーツ選手だけではなく、アマチュアスポーツ選手にとっても大切な要素といえる。しかし、それが度を超すと完全に自分を見失ってしまい、いいところを見せようとして独りよがりのプレーになったり、逆に気持ちが空回りして思いどおりの力を発揮できずに終わってしまうことになる。

ファンの目も大切だが、まずは自分らしいプレーとは何か、チームの中での自分の役割はどのようなものかをしっかりと自覚しておくことが大切だ。どんなむずかしい打球でも絶対にファインプレーに見せたくないと主張する球界ナンバーワンの名手、ヤクルトの宮本慎也選手は「ファインプレーに見せたほうがファンが喜ぶ」とよくいわれるそうだ。

彼の技術力からすれば、そのように見せることはいとも簡単である。あえてそのようにしないのは、投手心理を考えてのことなのだ。ファインプレーというのは見た目は華やかだが、投手心理からいえば「打たれた」というイメージが残るし、アウトにしてくれたことで「ホッ」としてしまう。そこには投手の心理に微妙な波を引き起こしてしまう。

これが捕って当然という体勢でアウトにできれば、投手は「何だふつうのゴロか」と安定した心理で投げ続けることができる。宮本選手はチームが勝利するためには、10のうち投手の役割が7~8くらいを占めると考えている。そのためには、自分が目立つ必要もないし、脇役でいいと語る。

そして、自分のファインプレーよりもチームの勝利のほうが、本当の意昧でファンに喜んでもらえる結果になると自覚している。これぞまさしく、プロ中のプロといえる選手だ。このようにファンの目を意識しながらも、自分のプレースタイルを崩さないということが大切な要素となる。

ビジネスにおいても、チームで動く営業などでは、自分だけ突出してもうまくいくことは少ない。そのチーム内で自分がどのような立場で、どのような行動を求められているのかがはっきりわかる人間だけが、自分の限界を突破し、さらに上のステージに駆けあがれることになる。


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