あなたに合わせた自転車の運動プログラムが必要不可欠

段階による3つのプログラム
運動は、食事や睡眠と違って、ほとんどしていない人から、日常的に運動をしている人までの個人差が大きく、それだけ体力にも差があります。カラダの状況にあわせたプログラムが必要です。

ほとんど運動しない人のためのプログラム①
普段ほとんど運動らしい運動をすることがなく、車や電車に乗ることが多くて、歩くことも少ない人の場合、いきなりの激しい運動は内臓に負担をかけます。そんな人は、まず自転車に乗る楽しさを覚えましょう。

自転車の楽しさを覚えよう
通勤や買物など、無理なくできるチャンスを利用し、マイペースの走りで自転車に乗ってみましょう。短い時間でかまわないので、できるだけ毎日乗ることが大切です。自転車に乗ることが習慣になってきたら、少しずつ強度をあげ、プログラム②に進みます。

時々自転車に乗る人のためのプログラム②
普段の買物や通勤で、乗る距離を伸してもかまいませんし、その他に少し遠出をする日をつくってもかまいません。要は、週に2~3回で、距離を伸します。20分程度は乗ってください。

疲れない程度に「普通」から「やや強い」強度で走ります。
20分程度、やや強い強度で乗ることに慣れてきたら、プログラム③に挑戦してみませんか。

スポーツとして認知できるプログラム③
体力づくり、生活習慣病予防、美しい体をつくるために、いよいよ本格的な自転車のトレーニングができるのがプログラム③です。ここまできたら、スポーツ用自転車がほしいものです。

1日に20分以上、週に3~5回走ります。最大酸素摂取量あるいは最高心拍数予備量の60%以上の強度、あるいは「やや強く」の強度を維持します。

このトレーニングを始めると、カラダはみるみる変わってきます。いつの間にかあなたもスポーツマンです。

自転車で体脂肪を燃やして健康に
有酸素運動で体脂肪が減る
マラソンやジョギングで体脂肪を燃やそうとすると、きつくて長続きしません。しかし、自転車なら、それほどつらい思いをせず、徐々に脂肪が落ちて健康なカラダを手に入れることができます。

有酸素運動を常に行うようになると、脂肪がより燃えるようになります。お腹や背中など、目で見える範囲についている脂肪はもちろんですが、生活習慣病を引き起こす基本的な原因である内臓についている脂肪も燃焼させることができます。

体内でまず燃え始めるのは糖分なのですが、長い時間運動を行っていると、限りのある糖分をできるだけ使わないようにしようという体内の自然な働きによって、運動を続けるためのエネルギー源を脂肪に求めてきます。こうして脂肪がより燃えるようになるわけです。

有酸素運動は長く続けられる性質を持っていますので、脂肪を燃やすには最適の運動です。

ほとんど運動をしたことのない8人の方が、1回20分、週3回のトレーニングを行った結果です。体重にはほとんど変化はないものの、上腕三頭筋部および肩甲骨下縁の脂肪厚値は平均して5.0~9.9%減少。これだけみるとたいしたことはなさそうですが、これを皮下脂肪厚から推定した体脂肪率でみると6.0%減ったことになります。


自転車は高血圧を予防する
人間は血管から老いるといわれています。年をとるほどに、生理的に、また長年の不摂生な生活習慣がたたって、血管は狭くなり、血液は粘度が高まって流れにくくなります。これが高血圧の原因です。自転車を使って運動すると、高血圧を予防できます

自覚症状がないからこわい高血圧
血液をカラダの隅々まで運んでいるのは毛細血管です。年をとって生理的に、あるいは塩分の摂りすぎによって、または習慣的な喫煙や運動不足によって、血管が弱くなったり狭くなったり、さらには血液の粘度が高まってドロドロになると、血管の中を血液がスムーズに通らなくなって、血圧が上がっていきます。

そして高血圧という症状が日常的になると、ちょっとしたストレスなどがきっかけとなって心筋梗塞や脳卒中など、重い後遺症を残す病気を引き起こします。

高血圧がこわいのは、まるで自覚症状がないことで、気がつかないうちに血圧が上がります。脳出血などで、倒れて、初めて高血圧であることを知ったという人はもとより、知っていても症状が出ないので放っておいたという人もいます。治療法としては塩分の摂取を控えたり、降圧剤などでおさえる方法がありますが、根本的に治すには、血管を健康に戻してやらなくてはなりません。

毛細血管を健康にする自転車のトレーニング
そのために最もよい運動が有酸素運動です。血圧が高い人は激しい運動はできませんが、他のスポーツと違い、サイクリングなら自分の体力や状況に応じて調整しながら行うことができます。足やひざにも負担が少ないので、お年寄りや肥満の方にもできます。

サイクリングを行うと、酸素を体内にたくさん取り入れることができ、その結果、毛細血管が発達します。数が増えるだけでなく太くなるので、血液がスムーズに流ねるようになり血圧が下がります。

また、狭心症や虚血性心疾患などは、動脈硬化のために心筋で血液の流れが悪くなったり、つまったりなどして起こりますが、これらも血液の流れがよくなることで予防することができます。

自転車によるトレーニングは、まさしく血管を若返らせて、健康を取り戻してくれるのです。

自転車は善玉コレステロールを増やす
何かというと悪者扱いされるコレステロールですが、実はよいコレステロール(善玉コレステロール)というものがあり、これが増えるとむしろ動脈硬化などを防ぐ働きをします。自転車でのトレーニングは善玉コレステロールを増やします。

悪玉コレステロールと善玉コレステロール
コレステロールというのは、体内にある脂肪のことで、中性脂肪などの仲間です。肝臓でつくられて血液によって運ばれ、増えすぎると血中に浮かび、最終的には血管壁に沈着します。これが悪玉コレステロール(LDLコレステロール)で、動脈硬化や心筋梗塞などの障害を引き起こします。高血圧と一緒になってカラダを害します。

一方、増えすぎたコレステロールを吸収して肝臓に戻す役割を持つコレステロールがあり、これを善玉コレステロール(HDLコレステロール)と呼んでいます。善玉コレステロールが増えると、動脈硬化などになりにくくなります。

悪玉コレステロールを減らすには、動物性脂肪などを控えたカロリー制限が効果的ですが、同時に運動を行うといっそう早く減らすことができます

自転車は脳を活性化して老化を予防する
自転車をこぐことで最もよく使われるのは脚の筋肉です。脚の筋肉は脳とつながっています。自転車でトレーニングすると、脳を活性化して老化を予防します。

筋肉と脳は相互的に働く
運動と脳とは関係がなさそうですが、実は、運動は大脳からの命令で行なわれています。

脳が運動をしようと考えると、神経から「運動をしなさい」という命令が出て、これが筋肉に伝わります。そしてさらに、自転車をこぐなどして筋肉が動くと、今度は筋肉の動きがフィードバックされ、脳に刺激を与えます。

運動の結果を受けて、その情報を脳に戻すわけです。
筋肉から脳に情報が伝わると、脳が興奮して、刺激に対して反応しやすくなります。哲学者のカントが散歩をしながら理論をまとめたというのは有名な話ですが、座って考えているだけでは末端からの刺激は与えられません。

歩いたり走ったりすることでアイディアが生まれてきます。とりわけ自転車は下半身を集中的に使うので、絶えず脳を刺激することになります。


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